治験実施についてよくある質問

治験は大学病院や国公立病院で実施されるものでは?

以前は大学病院や国公立病院中心で治験は実施されていましたが、平成9年に改正された「医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP:Good Clinical Practice)」によって、改正前に比べて治験が進みにくくなりました。その結果、行政も含め、民間医療機関への治験協力の呼びかけにより、民間医療機関での治験が積極的に行なわれるようになりました。

一般診療で忙しい民間医療機関での治験の実施は無理なのでは?

治験は医療行為にあたらない部分が非常に煩雑です。しかし、その多くの煩雑な部分は外部の専門家に委託することが可能です。したがって、治験の受託件数等にもよりますが、治験業務の為に新たに人を採用して頂いたり、 治験を担当される医師が治験を行うことで大幅に業務が増えることはほとんどありません。

どの診療科目が治験しやすいのか?

特に診療科目は問いません。現在、治験の打診や依頼があるのは、全科に及んでいます。
治験の案件の紹介を行なった時に、対象患者数、治験を担当される医師等が対応可能か総合的に検討された後、決められればよいと思われます。治験の実施の可否の決定は非常に重要なことですので、院内はもちろん、SMOと十分検討された後、決めればよいと思われます。

SMOはどのような支援をしてくれるの?
※SMOはSite Management Organization の略で、治験施設支援機関といいます。

支援可能な業務内容は医療行為にあたらない治験支援の業務全般です。
SMO所属の治験コーディネーター(CRC)は、ほとんどが薬剤師や看護師、臨床検査技師ですが、医療機関外部者であることより、医療行為はできなく、医療行為に当らない事務的な業務が主体になります。

治験の支援をしてもらうにあたって費用はいるのですか?

契約形態にもよりますが、SMOの費用は、SMOの担当者の人件費、治験支援業務費、被験者対応支援費、交通費などです。それらの費用は原則的に治験依頼者(製薬会社)から支払われますので、医療機関の収益にはほとんど影響がありません。

SMOの治験支援者(治験コーディネーター)にはどういった人が支援するの?

治験コーディネーターは看護師・薬剤師・臨床検査技師などの資格を有する者が支援します。

治験の実施により悪いイメージがつくのでは?

昔は治験に参加して頂く方に、同意もとらず強引に治験に組み入れたり、被験者にほとんどメリットがなかったため、治験を人体実験として暗いイメージでとらえれる方がいらっしゃるのも事実です。しかし、今日では徹底したICにより、同意して頂いた方のみ治験に参加して頂き、また、中止を希望される方はいつでも止めることができます。
また、参加して頂いた方には、「新薬を使用できるチャンスがある」「医療費が軽減される」「負担軽減費として1来院あたり約7,000円〜10,000円の謝礼が依頼者から支払われる」などのメリットも増えました。
また治験に関する啓蒙活動がマスコミを通じて行なわれ、徐々に暗いイメージが払拭されつつあります。

医療機関として治験を行うメリットは?

治験を行なうことにより、医療機関としては、以下のメリットが考えられます。

研究成果:治験は研究を伴います。治験の成果は学会や専門雑誌に掲載され、研究の成果になります。

最新情報の入手:治験は世界レベルで行なわれることが多いため、最新の医学・薬学情報が依頼者を通じて入手できます。

地域医療への貢献:治験を行うには、高度な医学・薬学知識が必要です。治験を通じて専門知識が入手できることより一般診療に反映でき、地域医療に貢献できると評価される先生もおられます。

新薬の開発を通じて社会に貢献:医薬品の開発の協力を通じて、社会に貢献できます。

事業性:治験により収益が期待できます。

治験の途中で副作用や補償等が発生した時は誰が責任をとるのか?

指示通りに薬を服用し、故意または重大な過失がない限り、被験薬によって起こった副作用等により起こった補償や賠償は、依頼者(製薬会社)が行ないます。
依頼者は被験薬によって起こり得る補償や賠償に対して保険に加入して対応しています。

治験研究費やその他の経費はどのような構成になっているのか?

医療機関により多少の差はありますが、医療機関に支払われる治験関連の費用は以下のように構成されています。また、治験費用は、依頼者により大きく変わることがあります。

・臨床研究費(治験研究費):臨床試験に係る研究経費で、研究費のポイントに6,000円を乗じて算出されることが多いです。

・治験薬管理費:被験薬の管理に係る費用で、治験薬管理ポイントに1,000円を乗じて算出されることが多いです。

・直接費(管理的経費):治験に係る備品費、光熱費、消耗品、治験に関与する治験協力者の賃金等で、所定の計算式で算出されます。

・間接費:治験に係る技術料、機械の損料等の費用で、所定の計算式で算出されます。

・その他の費用
特定療養費、治験審査委員会関連費用、被験者負担軽減費等があります。

※治験係る費用は治験審査委員会での審査事項の一つです。

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